<社員研修・・参加者は社長ほか20名>
職場のパワーハラスメント防止の仕組みづくりを支援している会社において、管理監督社員及び一般社員を対象とした社内研修を行いました。
研修に参加されたのは、社長、役員、課長等の管理監督社員、さらには若手社員の方などの一般社員、総勢20名の社員の方です。
研修の内容は次のとおりです。
◇パワーハラスメントの現状
◇会社内でのパワーハラスメントの事例を動画で理解する
◇パワーハラスメントが会社に及ぼすリスク
◇パワーハラスメント防止についての法律での定め
◇○○会社のパワーハラスメント防止の行動指針及びトップの宣言
◇パワーハラスメント防止について考えるグループワーク
<グループワークでは活発な意見交換に>
一方的な講義スタイルの研修ではなく、グループワーク中心の研修としました。
グループワークは、実際に職場で起こっているパワーハラスメントらしき出来事を題材にして、どこがパワーハラスメントに当たるのか、どうしたら良いのか、日頃パワーハラスメント防止について自分たちがどうしていくのか、など話し合っていただく内容で、活発な意見交換が行われました。
パワーハラスメントというかなり話づらい内容で、職場で意見交換をすることはないと思いますが、参加者全員が議論に加わり、意見を出して模造紙に多くの意見が書かれていました。
パワーハラスメントについてグループで話し合ってくださいと言っても、なかなか話し合いにはならないし、自分の意見をあえて出したくないというのが普通かと思いますが、4人ずつのグループに分けて一人黙っていることはできない設定にしたので、だれもが発言されていました。
<参加者の感想は>
参加者の感想は、研修内容について概ね参考になった、研修内容について概ね理解できたという反応でした。
今後取り組む必要があることとしては、社員研修、行動指針の周知、相談体制の整備、相談窓口の周知、継続的な情報発信などが必要という意見でした。
これらについては、今回初めての研修でしたので、パワーハラスメントについてまずは理解していただき、社員同士で話し合っていただいたことである程度目的は達成したと考えております。
<最後の質問では>
研修の最後に、質問についてお受けしました。
管理監督者の方から質問が出て、部下の指導に悩んでいる、自分はパワハラをしていると思うが、会社の業務をこなすために必要であり、言わなくてはならないと思ってやっている。
どの様に対応したらよいのかという質問がありました。
なかなか皆の前ではできない質問ですが、今回の研修の内容を良く理解され課題を感じられたからこその質問だと思いました。
これに対する回答は簡単ではありませんが、パワーハラスメントになりやすいのは自分の思いを相手に対して一方的に言うとパワーハラスメントになりやすいことを申し上げました。
部下の社員の対応に問題があったとしても、どうしてそのような事態になったのか、どこが問題なのか、それに対してどのようにするのか、相手の意見聞き、考えさせる。
そのような対応を考えて見られたらどうかとお答えしました。
<自己反省として>
まあ実際にそのように聞いたとしてもすぐに話は出てこずに、下を向いて黙ったしまう人もあると思いますが、話しやすい雰囲気を作り、少し時間を与えて考えさせてから離させるという工夫も必要かもしれません。自分がその立場に立ったらかっとして大きな声を出すかもしれませんが。
どの様な言動がパワーハラスメントになり、どのような指導であればパワーハラスメントにならないか職場の皆が理解していることが重要ということをまとめで申し上げましたが。そういうことなのかと思いますし、指導する場面でも意識するようになれば少しずつ変わるのではないかと思います。